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毎月19日は食育の日〜2022年8月号〜
タイトル「アイガモロボ 経過観察その2」
お盆も終わりましたが、まだまだ暑いこのごろ皆さんいかがお過ごしでしょうか
今回のコラムでは、稲の成長と、前回・前々回で紹介しましたアイガモロボを導入した
田んぼの最近の状況をお知らせしていきます。
前回の前原さんの田んぼの様子
前回のコラムでご紹介しましたが、稲は田植えの後、
分げつ(1本の苗の茎の根元から新しい茎が出てくること)しながら成長していきます。
この分げつには、穂をつけて実る「有効分げつ」と、
穂をつけないか穂をつけても実らない「無効分げつ」があり、
分げつを行いすぎると無効分げつが増えてしまい収量が下がってしまいます。
これを防ぐために必要なのが、「中干し」です。
中干しとは、田んぼから水を抜き土の表面にひびが入るまで乾かすこと。
中干しを行うことで、
・根に酸素が供給され、根を丈夫にする
・土の中にたまった有害ガスを抜くことができる
・過剰な文げつ(無効分げつの発生)を抑える
といった効果があります。
皆さんの中にも、夏ごろに水が抜かれて、
地面がひび割れている田んぼを見たことがあるかもしれません。
あの状態が「中干し」です。
中干しにより分げつが止まった稲は、
茎の中で籾の集合体である穂を作ります。
この時期を「幼穂形成期」といい、稲を割ってみると出来かけの穂があり、
これがさらに成長すると稲穂となります。
さて、アイガモロボ実証の田んぼでは、幼穂形成期の少し前の状態となっており、
ちょうど中干しを行っています。
えびのの前原さんの田んぼ
前回と同じ通路部分ですが、きちんと雑草が抑制されています。
また、例年ですと稗が生えることがあるとのことでしたが、
今年は一切生えてこなかったとのことでした。
伊佐の篠原さんの田んぼ
こちらは、今回初めて紹介します伊佐の篠原さんの田んぼの様子です。
篠原さんは、これまで野菜は有機栽培でしたが、田んぼは除草剤を使って栽培していました。
今年はアイガモロボの実証のため、除草剤を使用せずに栽培してくださいましたが、
写真のように雑草はきれいに抑制されていました。
篠原さんも、除草剤を使用しているほかの田んぼと遜色がなく、
除草剤の効果がうまく出なかったときより良いくらいだとのことでした。
今月のコラムはここまでとなりますが、
来月のコラムではこの後の稲の成長の様子をお知らせしますので、
来月またお会いしましょう。
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