|
毎月19日は食育の日〜2023年1月号〜
「毎日オーガニック給食」
地球畑を運営するかごしま有機生産組合は、2021年12月に種子島の南種子町と、
「有機農業を軸とした地域活性化に関する包括連携協定」を締結しました。
「有機農業の普及を図るとともに、
荒廃農地の復旧や新規就農者の確保を通じて地域の活性化を図ること」、及び
「有機農業で持続可能なまちづくり目指すこと」を目的として、
南種子町と力を合わせて持続可能なまちづくりの取り組みを始めました。
種子島事業部の3人と、出来立ての大きな看板
その取り組みの中の一環として、南種子町の子どもたちに有機農業を知ってもらうため、
地球畑の種子島在住の生産者さんとかごしま有機生産組合の職員、
南種子町有機農業推進協議会事務局の方と一緒に、
西野小学校の3年生、4年生向けに有機農業授業をしてきました。
慣行農家の子どもたちもいるため、慎重に言葉を選びながら授業を開始。
2コマの授業で、1コマ目は児童たちが自分たちで調べた南種子町の特産品などをプレゼン。
2コマ目で私たちが有機農業の説明をするというものでした。
有機農業は自然の力を最大限生かし、環境のため、
健康のためには必要な農業という事を伝えました。
特に有機JASマークの説明には興味深々な様子。
校長先生や教頭先生も有機に理解を示して頂き、
学校菜園で作る野菜も有機栽培やってみたいと言って頂きました。
このような授業を他の学校でもやりたいとリクエストも頂きましたので、
これからも他の小学校や中学校でも行う予定となりました。
次に種子島高校の生物生産科の1年生向けの授業。
「生物生産科」は、農業科のような学科で、園芸や畜産、
それらの加工について専攻し勉強する学科です。
あいにくの雨模様でしたが、有機栽培のじゃがいも畑も視察し、
かごしま有機生産組合の概要を説明。
「有機農業とは」
「農薬や化学肥料を使用せずに環境にやさしい農業、農家の健康にもいい農業」
ということを説明しました。
また栽培方法の話では、除草剤を使用せず雑草を抑える工夫や、
有機質の肥料のみを使った肥培管理などについても解説。
種子島ではさまざまな作物が生産可能ですが、
島から本土への輸送コストがネックでもあります。
収穫された農産物を地元で加工し、加工食品として出荷することができれば
輸送問題も軽減可能です。
地元で加工まで出来れば、いろいろな特産品が生まれる事も期待できます。
種子島高校の生物生産科の生徒
日付は変わって2022年12月3日。
この日は種子島の宇宙少年団の小中学生30人と、
その保護者の方々と一緒に有機農業体験教室を開催。
第1回目の10月8日に種まきや植え付けをしていたので、
第2回の12月3日はその管理と収穫です。
南種子町宇宙少年団は、1984年に世界で1番早く結成された宇宙少年団です。
各団体からの助成金を活用し、科学実験や郷土学習などの活動を毎月実施。
【南種子町宇宙科学分団について詳しくはこちら】
自然体験やサマーキャンプなどの活動の中で、有機農業を体験してもらっています。
生のまま、ほうれん草を食べだす子、
大根の葉っぱを捨てる子に、「大根の葉っぱはうまいんだよ!」と注意する子。
いろいろな子ども達がいる中、有機農業体験の畑は7月頃までススキや木で覆われた荒地でした。
今回の体験用の畑にしたいという話が進んだ時に、
急いで開拓をして、堆肥をまいて、
9月末にはじゃがいも植え付けを開始しました。
偶然にも土質が良かったのか、荒れ地から約3か月程度で
「畑に戻る」ものなんだと、
体験を通して教える側も教えられました。
南種子町では、学校給食にも有機農産物を使用する取り組みがあります。
有機農業の事を知らない人たちも多い中、
少しでも有機農業を知ってもらおうと、じんわりと広がっていくように
気を付けながら普及活動に取り組みます。
いきなり「化学肥料や化学農薬はダメ!」と言ってしまうと角が立つので、
まずは資源の循環、地域の循環という視点で紹介。
ちょうど12月7日が南種子町で初めての「有機学校給食の日」。
南種子町の地域づくり協力隊よる「南種子町のリサイクル」動画を制作。
農林水産省
「サステナアワード2022 伝えたい日本の“サステナブル”」
「環境大臣賞」を受賞!
(2023年1月17日付)
いんげんと玉ねぎ以外の野菜は、有機JAS認証野菜!
なんとも贅沢な献立です。
子どもたちもよく食べてくれて残食はほとんどな無し。
「黙食はしない」という学校の方針もあり、
児童と大人が、隣同士で食べるスタイル。
楽しく会話しながら給食を楽しみました。
最後に、お礼の言葉を発表した児童は、有機農業体験に参加していた子。
「僕は有機農業をしています。」といううれしい言葉もに感動です。
近い将来は、地元種子島の有機農産物を1品目でも多く使えるように。
イベント給食ではなく、毎日オーガニック給食になるように願って。
かごしま有機生産組合の種子島事業部は、
これからも南種子町と協力して有機農業でまちづくりに取り組みます。
一覧ページへ戻る
|
|